(元)うつ病患者の独り言 for はてなブログ

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読了「初音ミクはなぜ世界を変えたのか?」(4/15追記)

初音ミクはなぜ世界を変えたのか?

初音ミクはなぜ世界を変えたのか?

 

 さて、いつ書評を書こうかなと想っていたところ、今日立て続けに関連ツイートがタイムラインに流れてきました。

  •  初音ミクのルーツは400年前にあり? 海外メディアが人気の秘密を分析

(ニュースフィア:http://newsphere.jp/entertainment/20140414-1/

  •  視野を大きく広げてくれた本/『初音ミクはなぜ世界を変えたのか?』

(BLOGOS:http://blogos.com/article/84397/

 初音ミクを音楽の歴史に位置づける『初音ミクはなぜ世界を変えたのか?』著者 柴 那典インタビュー

Musicman-NET:http://www.musicman-net.com/focus/42.html

 

3件目の記事は、著者へのロングインタビュー。本の内容を再掲したものに近いです。

 

で、僕の「初音ミクはなぜ世界を変えたのか?」書評です。まあ読書を趣味としてないので稚拙な内容かも知れないのはご容赦を...

 

率直な感想を二言で言うと、

「よく書いてくれた!こういう視点の初音ミク評を待っていた。」

「わずか6年で、ミクさんは厚い本一冊を費やしても、ほんの一面しか語れない存在になったか...」

 冒頭の写真ツイートで引っ張り出したのがこの本。

ボーカロイド現象

ボーカロイド現象

 

 2007年の初音ミク登場から、2010年末までの初音ミクVOCALOIDとその周辺を総括した、解説本です。

 この時点で、「ニコニコ動画」「歌ってみた」「MIkuMikuDance」「Project DIVA」「ミクの日感謝祭」「カラオケ配信」「商業CD」「クリプトン以外のボカロ」、etc.まで。「ボーカロイド現象」は、ボカロ界隈をほぼ網羅していました。

でもこの時点では、「Tell Your World」も「千本桜」も「カゲロウプロジェクト」も登場していません。

 

ボーカロイド現象」から3年。

初音ミクはなぜ世界を変えたのか?」で網羅しているのは、1960年代~2013年末現在、およびこれから50年先の予測です。

時代は広範囲ですが、フォーカスしているのは音楽界隈と音楽業界だけ。ゲーム、イラスト、3DCG、コスプレ、etc.の二次創作や派生現象については、著者が意図的に網羅から外しています。

それでも、300ページにわたるソフトカバー本になりました。

1960年後半アメリカ西海岸発祥の「サマー・オブ・ラブ」、1980年後半イギリス発祥の「セカンド・サマー・オブ・ラブ」から、2000年後半ボカロ界隈を、カウンターカルチャーとしての「サード・サマー・オブ・ラブ」と見立てたところから、関係者多数へのインタビューと膨大な考証で裏付けた、力作の良書だと想います。

 

読了後、初音ミク登場直後からボカロ界隈をウォッチしてきた僕にとって、本の1冊2冊では到底語り尽くせなくなった初音ミクという存在は、「ワシが育てた」一員の誇らしさと、手の届かない場所まで行ってしまったような一抹の寂しさが併存する、不思議な気分になりました。

 

もっともミクさんは「存在しているけど、実体がない」もの。その気になればDTMパッケージソフトとして嫁に来てもらうことも、自分で描いて生み出すことも出来る。

うちのミクさんは、とりあえずこれ。

まだろくに触ってないので、これからじっくり弄ってあげることにします。

 

・4/15追記:備忘録~書評リンク

読書メーターhttp://book.akahoshitakuya.com/b/4778313968

一般読者の反応

Togetterhttp://togetter.com/li/654966

辛口の書評ツイートまとめです。著者の反応もあります。

(わんにゃん速報!:http://wannyansokuhou.blog.jp/archives/1001224664.html

匿名掲示板内での反応、一応参考。

 

  • 柴那典×さやわか 『初音ミクはなぜ世界を変えたのか?』刊行記念対談(前編)

リアルサウンドhttp://realsound.jp/2014/04/post-411.html

  • 柴那典×さやわか 『初音ミクはなぜ世界を変えたのか?』刊行記念対談(後編)

リアルサウンドhttp://realsound.jp/2014/04/post-416.html