先日、職場で「コンプライアンス教育」が行われました。
その時に疑問に想ったことを、調べた結果を残しておきます。
◎倫理・遵法のうち「カルテル・談合」の件
教材内では、違法であることと厳罰に処されることをひたすら強調してましたが、大手有名企業が過去何度も違法行為をしていたことからも、違法・厳罰だけでは不十分です。そして教材では「なぜカルテルは悪いのか」は、違法・厳罰だけしか説明してませんが、これでは「バレなければいい」正当化論を抑止できません。
「なぜカルテルは悪いのか」の答えを求めてインターネットを検索したところ、下記の資料が見つかりました。
(http://www17.ocn.ne.jp/~tadhomma/ProCartel02.htm)
そのうち要旨を引用します。
カルテルはなぜ悪いのでしょうか。法律違反だから悪いというのは答えになりません。先ほど申し上げたように、このテーマが日本の教科書ではほとんどとりあげられていないというのも、法律とは国家権力の命令だからいいも悪いもない、従わなければ罰するだけだというドイツ法学的な割り切りの影響ではないでしょうか。納得づくでやっている英米法はもっと親切で、この疑問にちゃんと答えてくれています。
(中略)
第1に、カルテルは顧客から盗む行為だから、道徳的に責められるべき行為です。
第2に、カルテルは社会に損失を与えます。泥棒の被害者は盗まれた人だけですが、カルテルは、直接の被害者のほかに、どこへもツケを回せない損失を社会に与えます。
第3に−−というより本当はこれが第1なのですが−−、カルテルは、なによりも自分自身をだめにします。上記のうち、第3の理由を簡単に考察してみます。
・カルテル/談合を行う
↓
・企業努力をしなくても、利益を得られるようになる
↓
・新技術や新製品の開発、コスト削減等の企業努力がおろそかになる
↓
・社会環境の変化や異業種の参入等が起こると、新しく起きた競争に勝てなくなる
↓
・深刻な構造的経営不振に陥る実例を挙げれば、「新聞」「書籍・雑誌」「音楽CD」「コメ」...これらは全て「再販価格」という名で事実上のカルテルを行っていましたが、全ての業界がIT、Web等の新技術や社会環境の変化で、深刻な不振に陥っています。
以上、個人的考察の長文になりましたが、参考になれば幸いです。