発端はこの記事。
- ますます”リア充化”するインターネット
(東洋経済オンライン:http://toyokeizai.net/articles/-/12489)
(ニコニコニュース:http://news.nicovideo.jp/watch/nw488498)
この記事を書いたのが「IT戦士」岡田有花記者。
これに対するネットの反応。
- コラム『ますます”リア充化”するインターネット』をめぐる応答と述懐
(Togetter:http://togetter.com/li/439794)
- リア充化するインターネット 取り残されるおまえらwwwwwww
(2ch walker:http://2ch-walker.doorblog.jp/archives/22341282.html)
上記反応は後でじっくり読むとして、岡田記者の冒頭の記事を読んで、僕が考えた(妄想した?)ことを書き連ねてみます。
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1990年代後半から発達の始まったインターネット。
2000年代の半ばくらいまでのインターネットは、岡田記者の言うとおりリアル世界で生きにくい人たちが寄り集まった、ある種の閉鎖世界であり、「リア充」と「ネット充」はお互い交差する機会がほとんど無く分かれていました。
しかし2000年代後半以降、物心ついた時からインターネットが既にあった「ネットネイティブ世代」が台頭してきてから、状況は急速に変わってきました。
「ネットとリアルの融合」...既に使い古されてますが、今現実化しつつある現象です。
で、岡田記者のような古い(?)ネット世代は、「リア充が浸食してきた」「居場所が無くなってきた」と騒いでるわけですが...
しかしこのようなことは、今まで何度も繰り返してきたこと。
「『三種の神器』(白黒テレビ・洗濯機・冷蔵庫)が登場する前後」「『新・三種の神器(3C)』(カラーテレビ・クーラー・自動車)が登場する前後」「エレキギターやシンセサイザーが登場する前後」etc.
- 参考:三種の神器 (電化製品)
(Wikipedia:wikipedia:三種の神器 (電化製品))
共通するのは、「普及した後の人は、もう普及する前には戻れない」ことです。
「パラダイムシフト」というんでしたっけ?...これに当たってしまったら、もうそれに適応するしか選択肢は無いんです。
で、適応するにはどうするか?ですが、それが「ハイブリッド充」です。
リア充だけでもネット充だけでもなく、リアル世界とネット世界の両方に自分の居場所を確保して、双方向を自在に行き来できるようになること。
こう書くと、ものすごい大げさな話に見えますが、別に「今すぐ彼氏彼女を作れ」とか「今すぐTwitterで1000人フォローしろ」とか言いません。
リア充の人は今のリアル軸足、ネット充の人は今のネット軸足のままでいいんです。それにプラスして、リア充の人はネットの窓口、ネット充の人はリアルの窓口を用意して、窓口から「何が起こっているか」知るようにすればいいだけです。
で、これだけではどうすればいいか分からないと想うので、処方箋を用意してみます。
- ネット充の人のための、リアル窓口を作る3つの方法
1.ネットにつながらない時間を毎日作る
まずこれが第一歩。「めし・ふろ・ねる」以外で1時間でも、PCから離れてスマホやケータイの電源を落とす時間を作りましょう。
「やることに困る?」...積ん読本を読んだり、部屋の掃除をしたり、日用品の買い出しに行ったり、運動不足解消に散歩したり、ネット無しでやることはいくらでもあります。2.リアルで買い物をする
Amazonや楽天に頼りすぎてはいけません。
ネット限定商品はともかく、ありふれた日用品や食品は、極力近所の店で直接買いましょう。スーパーのタイムセールや掘り出し物は、ネット検索ではまず見つかりません、見つけた時には売り切れてます。3.五感で確かめる
「美味しいラーメン屋の話を聞いたら、そこまで出向いて食べてみる」「気に入った服を見つけたら、お店まで出かけて手触りやサイズを手にとって確かめる」「ネットで知り合って親しくなった人が居るなら、アポを取って直接会ってみる」
狭い画面のテキストや写真だけでは、絶対に分からないことが、世の中には沢山あります。ネットだけで知ったかぶりをするのはやめましょう。
- リア充の人のための、ネット窓口を作る3つの方法
1.分からないことがあったらすぐ調べる
まずこれが第一歩。分からないけど気になることを、分からないままうやむやにしたり、すぐに人に教えてもらってはいけません。
今ならスマホ1台で、どこでもGoogle等でネット検索して、自分で調べることが出来ます。2.情報の出所を確かめる
ありがちなのが「誰が言ったか知らないけど、みんながそう言ってるから」信じてしまうこと。それは「デマ」というもので、最も信頼できない情報です。
リアルでは難しくても、ネット上の情報なら比較的容易に、情報発信元をたどることが出来ます。流言飛語に踊らされないように、信頼できる情報元を知っておきましょう。3.ついでに知る情報も有用
今のネット上のニュースサイトの多くで、掲載情報の「関連情報」へのリンクを掲載しています。
知りたい情報を見つけた時、関連情報も合わせて読むと、いまいちよく分からなかったことが理解できるようになったり、より深く広く理解できるようになります。
ただし「トリビア漁り」に、はまらないように注意を。
もうネットのない世界には戻れないし、もうネットとリアルに境界線は作れません。
過去、三種の神器 (電化製品)の扱いに折り合いをつけてきたように、今はネットとリアルの両方に折り合いをつけることを迫られています。
なら、より積極的に「ハイブリッド充」を目指した方が、より楽に楽しく生きられる...そう僕は想います。
・追記:ニコニコ動画と川上量生会長は、いち早く「ネットとリアルの融合」状況に気づいて、ニコ動をいち早く適応させたことは、素晴らしい先見の明だと想います。
それを具現したのが「ニコニコ超会議」「ニコニコ町会議」だと...
・1/18追記
ネット充曰く「リア充怖い」、リア充曰く「ネット充きもい」。
...こんなレッテル貼りするのは、ネット充がリア充のことをよく知らない、リア充がネット充のことをよく知らないからだと、僕は想うんです。
僕が何より怖いのは、ネットのコミュニティだけ、リアルのメンツだけで見聞きしたことが世界の全てで、それ以外の存在を認めない「井の中の蛙」人間が大量発生してしまうこと。
そんな偏見の塊のような人間たちが、「嫌儲」「嫌韓、嫌中」「放射脳」「ナマポバッシング」のような、殺伐とした社会問題を引き起こしていると、僕は想うし憂慮しています。
列挙したキーワードは、各自Googleさんにでもお伺いを立ててください。