(元)うつ病患者の独り言 for はてなブログ

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NHK Eテレ ETV特集「音で描く賢治の宇宙 〜冨田勲×初音ミク 異次元コラボ〜」

Billboard-CC:http://billboard-cc.com/classics/2012/11/post-15.html

NHKhttp://www.nhk.or.jp/etv21c/file/2013/0203.html

2013年2月3日(日) 夜10時(5.1chサラウンド)

【再放送】2013年2月10日(日)午前0時50分 ※土曜日深夜

イーハトーヴ交響曲

イーハトーヴ交響曲

(Togetter:http://togetter.com/li/449964
・情報リンク集&ツイートまとめ

(Togetter:http://togetter.com/li/449857
・初演コンサート経緯、番組内容もほぼこれに沿っています。(2/5訂正)

初音ミクみく:http://vocaloid.blog120.fc2.com/blog-entry-14362.html)【2/3】

初音ミクみく:http://vocaloid.blog120.fc2.com/blog-entry-14379.html)【2/5】
・ボカロニュースサイトも取り上げました。

ニコニコ生放送を途中でぶっちぎって、リアルタイムで放送を見ました。
初演当日、会場で生で見てきたのですから、見ないわけにはいかないでしょう。

  • 「イーハトーヴ」交響曲初演当日レポート

(2012/11/24 - Saturday:http://d.hatena.ne.jp/hal_dynast/20121124#1353735028

今日の放送を、初演当日のことを思い出しながら、感想を書いてみます。

〜〜〜〜〜〜〜〜
今だから白状しますが、初演当日会場で聴いて、素晴らしいと想ったものの、今ひとつピンとこないものがありました。
今から思い出すと、それは冨田先生が曲に詰め込んだ設定というかバックボーンを、理解していなかったからだと想います。

シンセサイザーの神と、電子の歌姫の共演」ばかりイメージが先行している(特にネット上)「イーハトーヴ」交響曲ですが、今日の特集を見て、それはこの曲のほんの一面でしかないと、今更ながら知った次第です。

初演の映像を織り交ぜながら、冨田勲がこの曲に詰め込んだものを紹介して進行する番組。

「戦争の足音が迫る少年時代」
宮沢賢治との出会い」
「人ではないソリストが必要」
初音ミクとの出会い」
音楽史に残る作品に」
「指揮にミクを合わせる新技術」
「大震災の体験」
「10年越しの約束」
「東北人の心の拠り所『岩手山』」

オーケストラとミクさんの初演だけでも十分な話題(ネタ)に出来るのに、この曲に詰め込まれたものは、1時間の特番でも紹介しきれないほどの膨大なものでした。
まさに80年の冨田先生の、生涯の全てをつぎ込んだ記念碑的大作であることに間違い有りません。

そのバックボーンを知って改めて曲を聴くと、初演では気づかなかった、メロディーや歌詞の雰囲気や意味が分かってきました。
ちゃんと読んだことがない宮沢賢治作品を読んで背景を押さえて、もう一度公演で聴けばまた新しい発見が出来そうです。

それにしても「イーハトーヴ」交響曲ベートーヴェン交響曲第9番「合唱付き」(第九)に似たところがいくつもあります。

「晩年に作曲した交響曲
「原点は少年時代に出会った文学作品」
「原点に出会った時から、いつか曲を付けたいと構想を持ち続けていた」
「フルオーケストラに合唱団の大編成」
「従来の常識を打ち破った要素、構成」

「イーハトーヴ」交響曲は、まさに「平成の第九」と呼ぶにふさわしいと、僕は想います。

ただ気になるのは似てる故に、後世第九と同じような経過をたどるかもしれないこと。
「フルオーケストラ+混声合唱団+少年少女合唱団+初音ミクを召喚するための装置一式」
これほどの大編成は、そう簡単には準備できません。特にソリストのミクさんは、曲の要素の根幹に関わるので代役は立てられません。
そのため、後世再評価されるまでの第九のように「公演に使いにくい、演奏しにくい難曲」のイメージが付いてしまうことが心配です。

ベートーヴェンとは時代が違うので、この素晴らしい曲に正当な評価が付いて、多くの人に聴いてもらえるといいなと想っています。