一寸違う視点からの、「マジカルミライ」コンサートの感想です。
コンサート本編は、僕にとっては「失敗」(理由は下記リンク集先の僕の記事参照)だったので、コンサートで印象に残ってることの多くは、フロントアクトのパフォーマンスです。
フロントアクトには3組のアーティストが出演しましたが、一番僕の印象に残ってるのは拝郷メイコさんです。
古参ボカロファンなら周知の事実ですが、日本語VOCALOID最初の製品は「VOCALOID MEIKO」。声を担当したのが、シンガーソングライターの「拝郷メイコ」さんでした。今から9年前の話になります。
(以降、拝郷メイコさんは「メイコ」、VOCALOID MEIKOは「MEIKO」と表記します。敬称略で失礼します。)
ニコニコ動画に投稿されているMEIKO曲は、ジャンルは多岐に渡りますが、評価されてるのはロック調やテクノ調の曲。初音ミクと比べると、力強く伸びがある大人な雰囲気の声質です。
今回初めて、声の主であるメイコの生の声を聴きましたが、MEIKOにはほとんど無い吐息成分が多く含まれていて、色気のあるゆったりとした、MEIKOとは異なる大人の雰囲気の声でした。
ニコニコ動画上での、初音ミク、鏡音リン・レン、巡音ルカと、MEIKOの関係は、ミク・リン・レンが兄弟、ルカが近い親戚、MEIKOが彼女たちの姉か保護者のような雰囲気があります。
それで今回のステージ上でも、ミク声の藤田咲、リン・レン声の下田麻美、ルカ声の浅川悠のMC3人組に対して、メイコはお姉さんか先輩的な雰囲気を出していました。
メイコがフロントアクトで披露したのは3曲。いずれも自作の曲でバラードかフォーク調、ギター1本で弾き語りをしてくれました。
自身も言及していましたが、MEIKO曲を歌わなかったのは、シンガーソングライターとしての矜持があったのでしょう。
その気持ちは会場に十分伝わったようで、ボカロ曲ではないにもかかわらず、観客ほぼ全員が赤いサイリウムを曲に合わせて振り、暖かい拍手と歓声で応えていました。
現在開発中の「VOCALOID MEIKO V3」。
個人的には、収録する音声データベースには、V1のMEIKOの声質を忠実に再現した声と、メイコ本人の声を忠実に再現した声の、両方を収録してほしいです。
知らなければ別人の声にも聞こえる2つの声。MEIKO声は力強いロックやポップス向け、メイコ声は温かみのあるバラードやジャズに向くようになるはずです。
是非、ボカロPに使いこなしてほしい&使い分けてほしい。期待しています。
- アーティスト: 拝郷メイコ
- 出版社/メーカー: nanno records
- 発売日: 2012/06/08
- メディア: CD
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「マジカルミライ」の「ミライ」エリア企業ブースに出店していて、本人が手渡しでCDを売ってました。
当初来たときはスルーしてしまい、フロントアクトで聴いてCDを買いたくなりましたが、終演後の大混雑でブースまで行けませんでした。
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