(元)うつ病患者の独り言 for はてなブログ

★ここ(はてなブログ)は、自身のポータル(自己紹介、リンク集)および、はてなダイアリー過去掲載分保管用に運用しています。通常のつぶやきはX(Twitter)及びタイッツーをどうぞ。 ※ブログコメントは無効にしています。反応はX(Twitter)またははてなブックマークでお願いします。

うつ病集団認知療法受診レポート(番外編)

次回は明後日2月9日ですが、今日は番外編を...
(2/9追記:職場の福利厚生で、昨年行われたメンタルヘルスセミナーの資料が見つかりました。その内容も含めて加筆修正します)

NHK クローズアップ現代http://cgi4.nhk.or.jp/gendai/kiroku/detail.cgi?content_id=2998
・今日2011年 2月 7日(月)放送でした。丁度帰宅して夕食時に見ることが出来ました。
・番組内容は、僕から見て誤りは見られません。よく取材して30分にまとめたと想います。


うつ病患者特有の「認知(考え方)のゆがみ」を修正していく「認知療法」、行動の癖を修正して成功体験を増やすことによりうつ病の克服を目指す「行動療法」...この2つをセットで行う「認知行動療法」が、投薬に頼らない精神療法の主流となってきてます。
というか、欧米ではよほどの重症でない限り、うつ病治療では「認知行動療法」を最初に試すそうです。


ここからは、僕のかかりつけ心療内科医から、僕が集団認知療法を受けるに当たって聞いた話。

・通常の認知行動療法は、毎週1回、16回(4ヶ月)続けるのが標準のパターン。静岡市こころの健康センターの集団認知療法は回数が少なすぎる。(それでも治療効果は上げているが)
認知行動療法では、1回に患者と1対1で1時間かけるのが基本。1人の医者が1日に出来る認知行動療法は、5〜6人が限度。毎日数十人が押しかける現在の心療内科や精神科では、認知行動療法は事実上出来ない。

これは今日のクローズアップ現代でも取り上げた、日本の精神医療制度の欠陥です。
認知行動療法が出来る医師は絶対数が足りない、臨床心理士(カウンセラー)による認知行動療法では医療保険の対象にならず制約が大きすぎる。


そして、昨年の休職中にセカンドオピニオンに相談したり、今回の集団認知療法で講師から説明してもらった話。

うつ病になる原因は、ストレスとなるきっかけに、複数の要因(本人の性格、親の影響、仕事場や学校等の環境、周囲の人間関係、etc.)がからみあって起きるものであり、単一の原因を追及すれば治るものではない。
うつ病は単一の治療法だけ(精神安定剤等の投薬だけ、単なる休養だけ、精神療法やカウンセリングだけ、etc.)では治療効果は上がらず再発もしやすい。複数の治療法を同時並行して行うことで、治療効果が上がり再発もしにくくなる。

これも今日のクローズアップ現代でも取り上げました。
医師による投薬治療とカウンセラーによる認知行動療法を、連携しながら同時に行うことで、うつ病の治療効果を高めることが出来ることは、海外の臨床調査でも数値で証明されています。


〜〜〜〜〜〜〜〜

◎身近な人のサイン「ケチな飲み屋」


とかくストレス要因だらけの、21世紀の日本。うつ病やその手前のうつ症状の人は、風邪を引いてる人並みに周囲に当たり前にいます。
しかし一見しただけでは、うつ病の人は健康な人と変わらないように見えたり、単なる怠けにしか見えなかったりします。
うつ病の可能性が高い人を、周囲の人が手っ取り早く見つけるサインとして「ケチな飲み屋」が参考になります。

  • け・・・欠勤(特に月曜日や連休明け初日)
  • ち・・・遅刻、早退
  • な・・・泣き言を言う
  • の・・・能率の低下(それに伴う残業の増加)
  • み・・・ミス、事故
  • や・・・辞めたいと言い出す

これらが以前より増えたり、度々言い出すようになったら要注意!

・参考

  • 【永久保存版】エンジニアが自分と同僚のうつ病に気づくための「3つの“い”」と「ケチな飲み屋サイン」(2/3)

EnterpriseZine (EZ):http://enterprisezine.jp/article/detail/163?p=2


〜〜〜〜〜〜〜〜

◎早期の自力治療「セルフヘルプ」「S.T.R.E.S.S.」


うつ病直前のうつ症状の人、うつ病になってしまってもまだ自力で動ける軽症の人は、自力による治療「セルフヘルプ」が有効です。
医師の治療と並行して行えば、治療効果を高めることも可能です。「国民皆保険」ではない海外では、医療費の高い医者に頼らずに「セルフヘルプ」でうつ病治療を行うことは当たり前だそうです。
読んだ本の受け売りではありますが、うつ病の「セルフヘルプ」の事例を紹介してみます。

★ストレス解消(うつ症状改善)のキーワード「S.T.R.E.S.S.」

  • S・・・「Sports」スポーツ、運動
  • T・・・「Travel」旅行、外出
  • R・・・「Recreation」レクリエーション、娯楽
  • E・・・「Eating」食事、グルメ
  • S・・・「Sleep」睡眠、休養
  • S・・・「Smile」笑顔、笑い、and「Singing」歌、カラオケ
  • 食事療法

3度の食事を、決まった時間に規則正しく食べる。
栄養のバランスに心がける。「ω-3脂肪酸」(青魚に多く含まれる)「ビタミンB6」「葉酸」(豆類、野菜、果物に多く含まれる)が多く含まれる食品を積極的に取る。ダイエット目的で炭水化物を減らしすぎない。

上記食事療法の栄養素摂取の補助のため、サプリメントを活用する。
セント・ジョーンズ・ワート」というハーブのサプリメントは、精神安定の効果がある。(注:医者から薬の処方を受けている場合は、「飲み合わせ」があるので必ず事前に相談してください)

  • 読書療法

うつ病治療に関する本を読む。落ち着ける場所と、まとまった時間を確保するのが望ましい。
うつ病に関する本だけでなく、気分転換になるならその他の本や漫画でも可。

適度な有酸素運動(ウォーキング、サイクリング、etc.)を行う。
無理は禁物、出来ればインストラクターやカウンセラーのアドバイスに基づいて行うのが望ましい。

リラックス出来る音楽を聴く。自分がリラックス出来るならジャンルは問わない。
思いっきり歌う。「一人カラオケ」は大いに有効。

  • その他

「マッサージ」「針灸」「アロマテラピー」「瞑想、座禅」「ヨガ」「祈り」「温泉」「負担にならない程度の旅行、外出」...自分の気分が晴れるものなら、何でも試してみましょう。
ただし「酒」「たばこ」はNGです。(気分転換にならずに「依存症」になる危険があります)


〜〜〜〜〜〜〜〜

◎おまけ。
インターネットにはまってる(自分も含めた)うつ病患者へ、参考記事。

  • 知らないでいる権利は自分で守るしかない

日経ビジネスオンラインhttp://business.nikkeibp.co.jp/article/life/20110131/218207/

 ちゃんと記録に残していないのであいまいなのだが、yahooとgooのトップページを見なくなって、だいたい5カ月ぐらいが経つ。

(中略)

 要するに、世相に関してバラエティ豊かに言及するものから距離を置くようになって数カ月が経過し、それで特にどうということもないんだ、という話である。

 以前は、べつに知りたくもないのに知らされていたことが山ほどあったのを痛感する。表立って犠牲になっていたのはちょっとした時間だけだけれども、たとえば、山のような広告のポップアップを立ち上げられたパソコンの動きがのろくなるように、どうでもいい話題によって、頭や体の動きも少し悪くなっていたのではないかと思う。