(元)うつ病患者の独り言 for はてなブログ

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冨田勲新制作「イーハトーヴ」交響曲世界初演公演

Billboard Classics:http://billboard-cc.com/classics/2012/11/post-15.html

2012年11月23日(金・祝)午後2時30分開演(東京オペラシティコンサートホール(東京・初台))

昨日11月23日(金、祝)の公演、雨の中東京まで行って、この目で見てきました。



僕の席はA席。ステージから見て右側壁面の2階席中央付近でした。
以下、鑑賞した内容や感想を列記してみます。


・注目を浴びていた「初音ミク登場」ですが、以下の通りでした。
・登場曲は、末尾のプログラムリストを参照。
・ミクさんの声ですが、指揮者の前にキーボードが設置され、キーボード奏者の鍵盤操作に合わせて発声していたことを、目視で確認。
・ミクさんの姿ですが、ステージ上2階のパイプオルガン演奏席のあるところに、ディラッドスクリーンを設置。
・従来の初音ミクコンサートと違い後方にプロジェクターを設置できないため、コンサートホール後方上部の映写室とおぼしき場所から、ディラッドスクリーンへ姿を投射していた。
・3DCGシステムは、MikuMikuDanceベースを使用。モデルは「Tda式」。Appendモデルでは無く、オリジナル衣装も含めて4種類の衣装のモデルが(多分新しく)用意されていた。
・3DCG制御も、(多分)音声と同様にキーボード奏者のキーボードで制御していた模様。
・ミクさんの声と姿の制御を指揮にリアルタイムで合わせることで、クオリティやトラブルを心配する声が事前にあったが、会場で見た限り気にならないレベルであり、トラブルも皆無だった。


・演奏会の様子は、まさにクラシック演奏会のそれ。ライブコンサートでは無いので、演奏中に観客の声は無く、ケミカルライトを出すなど場違いも甚だしい。
・ケミカルライトは皆無だったが、初音ミクのマスコット人形を持参して、膝の上で抱えていた観客を目撃。
冨田勲先生が舞台挨拶を終えて、客席に着いた場所が、僕の位置から真下の席だったことに少々驚いた。知ってから演奏中も冨田先生の様子が気になってしまった。
・投影されたのは、初音ミクだけでは無く、ステージ後方パイプオルガンのある壁面いっぱいに、地球やイメージ映像を投影しており、それがより曲の雰囲気を演出していた。
初音ミクは、声だけで無く姿でも登場した。ディラッドボード上でバレエをモチーフにした踊りを、曲に合わせて披露。
・今回の初音ミクの姿について個人的には、「接地感」が無く、今までの初音ミクコンサートに比べてリアリティに欠ける印象があった。
・「イーハトーブ交響曲演奏終了後、万雷の拍手鳴り止まず。冨田先生も指揮者も楽団員も、何度も答礼をして応えていた。


・会場の音は素晴らしかった。「リアルの音」を再認識させるのに十分だった。
・どんなに高音質の音源や音響機器を使っても、会場の雰囲気は再生できない。ドラムの体に響く重低音、ピッコロやトランペットの鋭く響く高音、マイク無しでも会場中に響き渡る合唱の声...
初音ミクの声や、わずかにあったシンセサイザーのパートが、スピーカーから発せられているために、違和感を感じてしまうとは想わなかった。
・ジャンルを問わず音楽好きなら、年に1回は「スピーカーを通さない」生の音の楽器や歌声に接しておいた方がいい、でないと耳が人工音に慣れすぎて鈍る...そう僕は想いました。


「『イーハトーブ交響曲」という名称ですが、約50人のオーケストラ、約100人の合唱団、約50人の児童合唱団、さらにシンセサイザー初音ミクを登場させるための映像音響システム一式...どう考えても、従来の交響曲の枠をはみ出しています。
むしろ「合唱付き組曲」と言った方がイメージが近いです。というか、これは平成の「ベートーヴェンの『第九』」と表現するのが、しっくり来ます。


今日の公演を収録したCD、DVDの発売はすでに決まっていますが、リアルの再演を求める声は多そうです...が、この規模とシステムを再現できる会場はかなり限られそうだし、手間も膨大なものになりそう。
せめて、モチーフになった宮沢賢治イーハトーブ」の舞台である岩手県と、初音ミクの生みの親クリプトン・フューチャー・メディアのある札幌で、再演できるといいのですが...

イーハトーヴ交響曲

イーハトーヴ交響曲


最後に、冨田勲先生、およびコンサート開催に尽くした全ての人へ「初演大成功!!おめでとうございます!」

・11/26追記〜ひとりごと:11月23日コンサート当日は全国的に天気が崩れ、東京も雨の1にちでした...初音ミクさんの雨女伝説は健在?!

  • 当日のプログラムリスト(敬称略)

◎前半
山田洋次監督映画音楽メドレー(たそがれ清兵衛〜隠し剣鬼の爪〜武士の一分〜おとうと)
冨田勲大友直人の挨拶と解説を挟む)
交響詩ジャングル大帝≪2009年改訂版≫白いライオンの物語より
NHK大河ドラマ勝海舟」より


◎後半
・「イーハトーブ交響曲
 1.岩手山の大鷲<種山が原の牧歌>
 2.剣舞星めぐりの歌
 3.注文の多い料理店 ※
 4.風の又三郎 ※
 5.銀河鉄道の夜 ※
 6.雨にも負けず
 7.岩手山の大鷲<種山が原の牧歌> ※


◎アンコール
リボンの騎士 ※
・青い地球は誰のもの


※・・・初音ミク登場


・関連リンク集

ピアプロブログ:http://blog.piapro.jp/2012/11/post-590.html)【11/22】

  • TOWER RECORDOMMUNE SHIBUYA、開局記念番組は「冨田 勲×初音ミク」!

(WIRED.jp:http://wired.jp/2012/11/23/tower_recordommune_shibuya/

初音ミクみく:http://vocaloid.blog120.fc2.com/blog-entry-13639.html)【11/23】

初音ミクみく:http://vocaloid.blog120.fc2.com/blog-entry-13643.html)【11/23】

初音ミクみく:http://vocaloid.blog120.fc2.com/blog-entry-13647.html)【11/23】

(Togetter:http://togetter.com/li/411806

(Togetter:http://togetter.com/li/411782

北海道新聞http://www.hokkaido-np.co.jp/news/topic/421889.html)【11/24】

(八分音符の憂鬱:http://yoshim.cocolog-nifty.com/tapio/2012/11/post-51bd.html)【11/23】

  • 【レポ】「イーハトーヴ」交響曲の様子をお写真でお届け!

ピアプロブログ:http://blog.piapro.jp/2012/12/post-597.html)【12/3】(12/3追記)

  • 【藤本健のDigital Audio Laboratory】第531回:「冨田勲×初音ミク」コンサート実現の舞台裏

(AV Watchhttp://av.watch.impress.co.jp/docs/series/dal/20121203_576948.html)【12/3】(12/4追記)