(元)うつ病患者の独り言 for はてなブログ

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うつ病集団認知療法受診レポート(第2回)

静岡市こころの健康センター:http://www.city.shizuoka.jp/deps/kokoro/desaki_kokoro_group.htm

  • 前回(第1回)受診レポート

(2011/01/05 - Wednesday:http://d.hatena.ne.jp/hal_dynast/20110105#1294239912

うつ病」に悩む人(僕自身も含め)のため、また日本ではうつ病認知療法を行っているところが少なく、情報が手に入りにくく困ってる人のため、これから僕が受診してきた内容を、差し障りのない範囲でレポートに書き起こしてみます。

※注:僕がこのBlogに書き起こすのは、あくまで「静岡市こころの健康センター」で実施される「うつ病集団認知療法」についてです。他の医療機関で行われる認知療法は、この内容と異なる場合があります。


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今日は1人休みで、6人での受診でした。前回と同じ部屋で同じ座学形式です。

前回の「認知療法とは」概要を軽くおさらい。

ここで『自動思考』で出て来た考えとその時の気持ちを「考え記録表」に書き出して、別の見方による「反論」が出来るように練習することで、うつ病による不快なマイナス思考の悪循環を断ち切り、鬱な気分を改善させるのが「認知療法」ということです。

ここから今回の本題へ。「考えと様々なつながり」「あなたの問題を探る」


◎「考えと様々なつながり」
まず間違えてはならないのは、「認知療法は、考えの間違いを正すものではない」こと。
そして「考え(思考)」「気持ち(気分)」「行動」「身体」「環境」は、それぞれ密接に繋がり影響し合っている。

...こう講師は説きました。

テキストには「考え」と、「気持ち」「行動」「身体」「環境」が相互影響する例が挙げられていました。

・例:「考え」と「身体」のつながり
特定の状況(逃げ場のない走行中の電車内、etc.)で、不安な気持ちから胸がドキドキしたり身体が硬くなったりする人が居ます。その緊張に対する身体の反応が、さらに不安な気持ちを煽りさらに動悸が強くなって...うつ病の人に見られる「パニック発作」という症状ですね。


◎「あなたの問題を探る」

ここでA41枚の「ワークシート」が配られました。題は「今の問題点と治療目標」

さっきの「考え」「気持ち」「行動」「身体」「環境」に対応する自分の問題点を洗い出して、ワークシートに実際に書き込んでみます。

  • 1.「環境」

最近、生活や周囲の状況に変化がありましたか?その変化で大変な思いをしましたか?

  • 2.「身体」

今困ってる身体の症状がありますか?食欲不振、睡眠障害、頭痛、胃痛、疲労感、etc.はありますか?

  • 3.「気持ち」

最近の気持ちを一言で表現すると?(例:不安、イライラ、焦り、etc.)

  • 4.「行動」

変えたい、改善したいと思ってる行動が有りますか?(例:引きこもり、職場復帰、人と会う、etc.)

  • 5.「考え」

今の自分自身、周囲の人、自分の将来について、どう考えてますか?やりたいことや、やらなければならないことがあるのに、出来ないことがあるなら、それについてどんなイメージが浮かびましたか?

  • さらに

「考え」で出て来た内容やイメージと、「気持ち」「行動」「身体」「環境」で出て来た項目と、関連性の高いものをつなげてみましょう。


講師は、「まず自分の状況を把握する」「辛い今の状況から抜け出せない悪循環(再発パターン)を見つけ出す」...これが認知療法の最初にして最大のヤマだと力説しました。
認知療法が上手くいかないパターンで多いのは、この「現状把握」を十分しないまま「考え記録表(思考記録表)」を書くテクニックへ走ってしまうために、記録表に具体的に書く内容がまとまらず行き詰まるケースとか...読書療法で自習して行き詰まった、僕のケースがまさにそれ。


用紙にどんどん「考え」「気持ち」「行動」「身体」「環境」書き殴っていきます。今まで頭の中だけで思考して書き出したことがなかったので、良い思考の整理になりました。


書き出したことを基に、「自分が解決したい問題」を明確化します。
そして問題を解決するための「長期目標」(うつ病完治のため半年〜数年)と、長期目標達成のためまず手を付けられる「短期目標」(数ヶ月で達成出来る小さなもの)を設定します。


今日はここまででした。
「短期目標」達成のための、具体的手段「考え記録表(思考記録表)」の書き方が、次回の受診テーマとなります。