(静岡市こころの健康センター:http://www.city.shizuoka.jp/deps/kokoro/desaki_kokoro_ninnchi.html)
(2011/03/02 - Wednesday:http://d.hatena.ne.jp/hal_dynast/20110302#1299076308)
2011年1月〜2月に、静岡市こころの健康センターで、うつ病集団認知療法を受診してから1年。
受講者のその後の経過確認とフォローを目的に、フォローアップ講座が今日開催された(事前通知が昨年末に届いていた)ので、行ってきました。
任意で参加した受講者は、僕を含めて8人。集団認知療法を行った講師3人で、フォローアップ講座は行われました。
まず参加者の自己紹介。集団認知療法を行ってから半年〜1年半経過しているので、その後の経過も含めて。
他の参加者は概ねうつ病は改善傾向で、中には結婚した人まで居ました。
僕だけがフォローアップ講座参加者の中で、受診前より病状が悪化してました...しかし悪びれる余裕など無いので、淡々と経過の概要を説明して自己紹介としました。
フォローアップ講座用テキストが配られて、簡単に認知療法の内容復習を行い、認知療法終了後から今までにあった「上手くいった出来事」「上手くいかなかった出来事」を書き出す作業を行いました。
自分の事例を掲載してみます。
- 上手くいかなかった出来事
・状況
会社で仕事を続けられなくなり、休職することになった。
・身体反応
不定愁訴の症状(頭痛、頭重感、倦怠感、気力低下、etc.)が、強く出た。
・気持ち(その時の「気持ち」を単語で表現)
「つらい」「(この状況から)離れたい」
・考え(その時の「気持ち」に伴って浮かんだ考え)
思考停止状態(考えが全く思い浮かばない)
・行動
かかりつけ医及び会社に、休職申請と手続きを行った。
その後半分引きこもり、およびネットに逃避。
- 上手くいった出来事
・状況
ネットで知り合った人と、直接会って意気投合した。
・身体反応
いつもの不定愁訴の症状が、その時は消えていた。
・気持ち(その時の「気持ち」を単語で表現)
「高揚感」「満足感」
・考え(その時の「気持ち」に伴って浮かんだ考え)
「自分の理解者が現れた」
「この人と会えて良かった」
・行動
その人と合流するために、何度もメールをやりとりしながら移動した。
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その後、一部の参加者に上記の「上手くいった出来事」「上手くいかなかった出来事」を発表してもらい、それを元に解説やアドバイスが行われました。
・集団認知療法で学習したツール「考え記録表(思考記録表)」を、厳格に適用して使う必要はない。自分に合わせて省略やアレンジして使用している参加者も居たがそれでいい。
・アレンジ(別のアプローチ)の例。
1.「出来事」(状況)
↓
2.「結果」(気持ち、浮かんだ考え、結果)
↓
3.「見直し」(新たな、別視点からの考え)
この順で書き出してみる。
・うつ病の病状が上手く回復出来ている人は、「考え記録表(思考記録表)」通りでなくても、上記のようなアレンジや簡略化をしても、自分の気持ちや考えをその都度、(紙に)書き出している人が多かった。
・アドバイスの中で、「ストレスコーピング」という言葉が出ました。
「自分の抱えている(精神的、身体的)ストレスに、『意識的』に何らかの『方法で対処する』こと」だそうです。
以前「うつ病集団認知療法受診レポート(番外編)」(上記レポートまとめ参照)で紹介した「「セルフヘルプ」「S.T.R.E.S.S.」」と同じようなことでしょう。
今日の参加者に挙げてもらった、「ストレスコーピング」実践例の一部を列記してみます。(順不同)
・自然を感じられるよう、窓を全開にして風呂に入る
・友人にメールを送る
・好きな本を読む
・好きなDVDを観る、CDを聴く
・友人と美味しいものを食べる
・運動、ウォーキング
・部屋の片付け
・10〜12時間くらい寝る。その為に早寝する
・ラジオの人生相談を聴く
・意図的にパソコンを使わない
・いつもと違うコミュニティに参加してみる
・参考:Web検索より
- ストレスコーピングとは - 健康用語
(Weblio辞書:http://www.weblio.jp/content/%E3%82%B9%E3%83%88%E3%83%AC%E3%82%B9%E3%82%B3%E3%83%BC%E3%83%94%E3%83%B3%E3%82%B0)
- ストレス コーピング
(コラミオ:http://sutoresukoping.columio.net/)
最後に講師からこんな言葉を聞いて、「フォローアップ講座」は終了となりました。
「体調の波に振り回されるのではなく、自分自身が体調の波をコントロールしていく」ことを考え、心がける。
この言葉は、頭痛と倦怠感を始めとした「不定愁訴の荒波に翻弄されている」今の僕にとって、「救命ロープ」でもあり「足枷」でもあります...どうしたものか、途方に暮れながら講座会場を後にしました。